この記事について
島村華子さんが書かれた、「自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方」についての感想です。本の概要とともに、30代のパパが読んで感じたこと、取り入れたい2つのポイントについて記載しています。本書が気になっている方、ぜひご覧ください。
本書のオススメポイント
育児書の中でも、ほめ方・叱り方にポイントを絞って記載されており、非常に読みやすい!さらに、ありそうな場面でどう声かけすべきかの例示が多く、すぐに実践に落とし込みやすいのも本書の特徴でした。また、前提となる考え方もポイントを抑えてまとまっているため、わかりやすいです。
親の普段の声かけは、子どもの考え方や成長に影響するのは当たり前だと思います。特に、ほめる点についても上手なほめ方があると言う部分は参考になります。
この本を読み、ちょっと意識を変えるだけで、得られる効果はかなり大きいのではないでしょうか?
子育てしている全親にオススメの本です!
本の概要
モンテッソーリとレッジョエミリア教育をベースに、自分でできる子に育つ、ほめ方・叱り方が書かれている。子どもの対象は3歳〜12歳。全部で5章で構成されている。
第1章では、ほめるや叱るの前に、前提となる考え方 ”無条件子育て(行動の善しあしに関わらず愛情を注ぎ子どもの気持ちに寄り添う)”について解説され、そのための5つの原則が書かれている。
第2章では ”ほめ方” について記載。どういう考え方でほめるべきかが説明されており、良いほめ方と悪いほめ方がわかりやすく書かれている。また、さらに一歩踏み込んで、ケース別にほめ方が例示されているので、実践に落とし込みやすい。例えば、 ”お手伝いができたとき” どうほめると良いかが書かれている。
第3章では、第2章と同様の構成で、”叱り方”について記載されている。
第4章では、これまで親からの声かけとして ”ほめる・叱る” について書かれていたが、親が子どもの話をどう聞くべきか?という点に着目し、”アクティブ・リスニング” について記載されている。こちらも会話例がロールプレイのように書かれていて、すぐに実践できるような内容になっている。
最後の第5章はQ&Aである。例えば、”厳しく叱らないということを聞かない” と言った、親なら悩みがちな質問に対して、どう考えるべきか・どう接するべきかについて記載されている。
ジョイパパの感想
ここからは僕の読んだ感想・意見です
親の子どもへの接し方。無条件子育てを心がける
無条件子育てについて、モンテッソーリに関係する本などを読むとよく出てきます。
無条件の子育ってどういう意味??
無条件と聞くと、ちょっとわかりにくいですが、逆に条件付きを考えるとよくわかります!
条件付きの子育ては、
自分でできる子に育つ ほめ方 しかり方 P19
子どもが大人の思い通りに行動したときにだけ愛情を与え、逆に期待に沿わなかったときには愛情を引っ込めます
つまり、期待した通りに動かなくても、愛情を注ぎつづけることが無条件の子育てになります。
とは言うものの、多かれ少なかれ、親は子どもに何かを期待してしまいますよね。
正直期待しないのは無理だと思います。ただ、期待通りにならなかった時の接し方がポイントだと思います。
期待通りにならなかったときに、親が子どもを叱るのか、あるいは、機嫌が悪くなるのか・・・
そこをぐっと堪えることが大事ですよね。
そして、多くの期待は、「大人の都合」ではないでしょうか?
早くして欲しいとか、汚さないで欲しいとか、、、でもそれってなんで早くして欲しいのか?そしてなんで汚さないで欲しいのでしょうか?
親が遅刻しないようにとか、掃除するのが面倒だからって理由ですよね。
正直子どもにとって関係ない事を期待するのは、子どもに可哀想です・・・
ちなみに僕は子どものことを、仕事の部下と思って接してます!!
部下だと思うと、与える仕事は、部下でできる範囲+ちょっと背伸び くらいの期待値のものになります。
なので、過度に期待しないで済んでます。
期待値を超えるようなタスクを振る必要がある場合は、ちゃんと事前に説明します。
そして、それができたら感謝を伝えます。
例えば・・・決まった時間の電車に乗るために朝急ぐ必要がある場合は
”今回は、時間が決まっている電車に乗る必要があるから、支度する必要があるよ”
と遅くとも前日までには説明します。これプラスで、できるだけ子どもに負担なく自然にこれを達成できるように、親が工夫します。単純に、例えば親が早く起きて、親の準備は早めに済ませるや、子どもが早く支度をできるように一緒に競争してみたり・・・
そして、うまく達成できたら、”〇〇ちゃんがちゃんと支度してくれたから、決まった電車に乗れたね、ありがとう”と伝えます!!
一人の人間として、尊重して接することが大事と思っています。
それから、上司(親)として、子どもの成長とその結果に対して責任があると思っています。
どれだけの仕事を振るか、その結果に対しても、責任は自分にあると思っていて、できなくても子どもを責めず、与えた仕事が難しすぎたのか?進め方が悪かったのか?それを反省して、次に生かすようにしてます。
褒めて育てるは主流だけど・・・ただ褒めればいいってもんじゃない難しさ
褒めて伸ばすって、いろんな育児書に書いてあるし、知ってる!!
けど、褒め方次第でよくも悪くもなってしまうって??
”褒めて育てる” は最近の主流の育て方だと思います。けれども、どう褒めるべきか?という点はしっかり考えるべきと。
本書はかなり具体的に書いてあったので分かり易かったです。
個人的に、、、どうしても ”スゴイ” や ”エライ” といった褒め言葉を使ってしまうので、これらの言葉が全て悪いわけじゃないですが、もう少し言葉を補足する等、褒め上手になりたいと思いました。
本書ではほめる3つのポイントとして
①成果よりも、プロセス(努力・姿勢・やり方)をほめる
②もっと具体的にほめる
③もっと質問する
自分でできる子に育つ ほめ方 しかり方 P57
が、挙げられています。
僕自身は②、③をより意識したいと思います。
例えば、”何かができるようになった” ことに対して、”いっぱい練習したからできるようになったね” (プロセスをほめる)とは言えてると思うのですが、もう一歩踏み込んで、”特にxxを工夫できているね” や ”どこが一番大変だった?” など、ここまで会話したいなと思いました。直接的にほめるって感じじゃないので、意識しないとできなそうです。
一方で、3章は、改めて叱ることのデメリットを再認識できました。
叱るについては、前述した通り、親の気持ちや感情のコントロールで、不用意な叱りを避け、うまく叱れることも多いと思います。うまい叱り方としては親目線だけで、「ダメ」や「違う!」と言った言葉を使わず、相手に寄り添って説得するイメージです。
ついつい結果を急いでしまわず・・・共感する!!
4章で取り上げられている、アクティブ・リスニングについて、これは大事だなと思いました。
子どもって、自分の感情と行動がうまく結びつけられなかったり、言いたいことがまだ上手に言えないこともありますよね。そういうときに、親が、”こうしなさい” とか、 ”そう言ったってしょうがないでしょ” みたいな反応を返してしまいがちです・・・僕はそうでした。
ただ、この本を読んで、最近は少し変えています。
基本的には、相手の言ったことを一度繰り返すようにしています。
例えば、
歯磨きしたくない
に対して ”歯磨きしないと虫歯になるよ” といきなり返すのではなく
歯磨きしたくないんだね
と一旦気持ちに寄り添います。
そこから、どうしてそう思うの?など話を進め、最終的には、”歯磨きしないと虫歯になっちゃうね” 、”〇〇ちゃんはどうする?”と言います。そうすると、不思議と歯磨きするって言うんですよね。。。
結局結論は同じだと思うんですが、確かに寄り添ってあげると、子どもの気持ち的にも、親気持ち的にもすんなりいくことが多い気がします。
これは、”うまく叱る” という点にもつながる気がしますのでオススメです!!
大人は、”やるべきこと” が当たり前になっていますが、子どもにとってはまだ当たり前じゃなかったりしますよね。
しっかり聞いてあげるって重要だなーと思います。
我が家で取り入れたい2つのポイント
- 褒めるときは具体的に、そして一歩踏み込んで会話する
・どこが一番良いと思ったか、ちゃんと観察してコメントする
・さらに、大変だったところや、本人が一番うまくいったと思った部分の話を聞く - 子どもの話に寄り添う、親が話の結論を作らない
・一度、子どもの意見を繰り返して理解する
・その上で、子どもの考えを整理してあげ、子どもが納得した上で行動を促す
まとめ
ほめ方・叱り方に絞っており、かなり読みやすい本でした。また例示も多く実践しやすいのも良かったです。
親の声かけで、子どもの行動もかなり左右されると思います。その点で、ちょっと知っているだけで、かなり有意義な結果を得られるんじゃないかと思います。
ぜひお手に取って読んでみてください。
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